情報が少なかったストーマ造設直後。同じような方に伝えたい ~中島小百合さんインタビュー~
コンバテックのインフルエンサーとしてご協力いただいている中島小百合さんに、ストーマ造設時のことやストーマのある体との向き合い方などのお話ををお聞きしました。
中島小百合さんプロフィール:
2016年にストーマを造設。通訳や翻訳など英語関連の領域で幅広く活躍。SNSを通して、英語のこと、ポジティブに生きること、などを積極的に発信。さらに、デコパウチのコミュニティーなど複数運営。その明るくユーモアのあるお人柄からファンが多い。
ブログ:https://komabaonan.com/nakajimasayuri/
Instagram:@sayuri_onan
不安が多かったストーマ造設。結果的に夫との絆は深まりました
コンバテック:よろしくお願いいたします。まずさっそくですがストーマを造設したときのことについてお伺いしてもよいでしょうか?
中島氏:一言でいうと壮絶な経験でした(笑)
(タイアップ投稿でストーマ造設直後の様子を再現していただいた写真です。)
35歳の特に腸管子宮内膜症と診断され、ストーマをつけることになりました。結婚して1年の頃でした。
もともとPMSがかなり重く、辛かったのですが、痛み止めを飲んでしのぐという状態が続いていました。そんななか、あまりに辛そうな私をみて、夫から勧められて病院に行ったことで病気を診断され、ストーマを造設することになりました。その後いろいろあって一度ストーマを閉じたのですが、再度造設して今にいたります。
コンバテック:初めてストーマ造設のことを聞いて、どのように感じましたか?
中島氏:まず、ストーマが何のことかわかりませんでした。そして次に「人工肛門」と呼ばれることが悲しかったです。結婚したばかりだったし、夫がどう思うだろうという不安や心配も大きかったです。結果的には、ストーマ造設を経て、夫との絆は深まったと感じていますが。
(中島氏提供:旦那様とのツーショット)
実際のストーマ保有者の情報が見つからず、認知の低さを感じた
コンバテック:「人工肛門」という呼称は、女性には受け入れがたいものがありますよね。
中島氏:そうなんです。役所から届く手紙にはストーマ袋のことを「蓄便袋」と表現されたりします。伝えたいことはわかるけど、私たちのことをきちんと理解してくれていないと感じてしまうこともあります。
コンバテック:なるほど、確かにストーマやオストメイトは社会的認知が低く、存在自体を知らないという方も多いと思います。中島さんも当初はストーマを知らなかったとおっしゃっていましたが、その後どうストーマのことを調べましたか?
中島氏:かなりいろいろな方法で調べまくりました(笑)。ただ、本当に情報が少なかったのです。メーカーさんのサイトなどに、医学的な内容だったり、ケアの方法ということは載っていたりします。ストーマをもつ方にどんな方がいらっしゃるのか、どんな生活を送っているのか、など、そういった個人の発信やロールモデルになるような情報が圧倒的に足りなかったです。
コンバテック:ご自分からはストーマのことを話さない方も多いこということもあり、おっしゃるとおり、そのような発信は少ないように思います。もちろん公表するしないやその範囲は、ご自身の気持ちを一番に大切にすべきです。ただ、他の同じような状況の方の生活を知ることは、術後の生活の見通しを考えるうえで重要なポイントですよね。
中島氏:そうなんです。私は通訳や英語発音の講師として働いています。体調を崩して仕事を休むようなことがあれば、信頼にもかかわってきます。なので、他のストーマをもつ方がどのように仕事をしているのかという点が、ストーマを造設して少し慣れたころの一番の不安でした。参考にする日本人のロールモデルのような情報がぜんぜん見つからなかったので、私は英語圏のFacebookグループなどを探して、ストーマ保有者のコミュニティーとつながったりといった工夫をしていました。
(お仕事の様子:中島さんのホームページより)
コンバテック:さまざまな場面でお仕事をご一緒させていただいて、中島さんのフットワークの軽さと精力的なお仕事ぶりを知っている我々にとっては、そんなご不安があったとは信じがたいです(笑)。このときもフットワーク軽く、英語力も駆使しながら、必要な情報を様々な方法でとりにいかれたのですね。
自身の経験を発信することで、同じような経験をする方の役に立ちたい
中島氏:はい、ただ本当に欲しい情報がなかったのです。だから私は同じような経験をする方に、ストーマを造設しても普通に働くことができるし、アクティブに過ごせるよと、当時私が欲しかった情報を伝えたいです。それが少しでも前向きな気持ちでストーマ生活をスタートしてもらうきっかけになってくれればと思っています。今回コンバテックさんのインフルエンサーのお仕事をお引き受けした理由でもあります。本当は私は、インフルエンサーっていう柄ではないんですが…。
コンバテック:中島さんは本当にすばらしい表現者です!タイアップさせていただいた中島さんの投稿からは、ストーマのある生活をポジティブな方向にもっていきたい、そんなメッセージが伝わってきます。中島さんとコンバテックのタイアップはこちら(URL) 。
(Healthy Bond Videoより)
コンバテック:最後に現在のストーマとの向き合い方についてもお聞きしてもよいでしょうか?
中島氏:さきほど少しお話ししたように、私はストーマを一時的に閉じ、再度造設しました。その後に思ったのは、造設前の病気の辛さより、ストーマとの生活のほうが扱いやすいということです。ストーマがあるからできたことや出会えた方もたくさんいて、そのことには感謝しています。その一方で、正直にいうと、ストーマがある自分の体に対して気持ちが沈むことはまだありますが、そんな部分も含めて自分の体を愛していきたいと思います。
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