オストメイトマークとは?
人型の腹部に十字が入っているこのオストメイトマークを見かけたことがある方も多いのではないでしょうか? 本記事では、このオストメイトマークにはどのような意味があるのか、携帯できるストラップ型のオストメイトマークの役割などについて紹介します。
オストメイトマークとは?
オストメイトマークとは、ストーマを造設している人(オストメイト)を表すマークのことです。ストーマとは人工肛門や人工膀胱とも呼ばれ、病気やケガによる手術でお腹に新しく作られた、便や尿などの排泄物の出口のことをいいます。ストーマについて詳しくしりたい方は「ストーマはどのように造設されますか?」のページが参考になります。
オストメイトマークは、公共施設のトイレで見かけることが多いでしょう。これは、ストーマを造設している方が利用しやすい機能が備わっているバリアフリートイレがあるという意味です。「オストメイトトイレ」と呼ばれることもあります。オストメイトトイレについては日本オストミー協会のウェブサイトに詳しく掲載されています。
また、最近ではストーマを造設している方が携帯型のオストメイトマークをストラップという形で身に付けることも増えているようです。
後述しますが、日本でのオストメイトやストーマの社会的認知は十分とはいえません。多くの方がオストメイトマークを正しく理解するということはとても重要な意味があるのです。
オストメイトの社会的認知が遅れる理由
ストーマを造設している人(オストメイト)は国内におよそ約22万人いらっしゃいます。しかし、ストーマを造設したからといって外見上は手術前と大きな変化があるわけではなく、一目でわかるものではありません。また、排泄にかかわることなので、ストーマを造設したことを他の方に伝えない場合も多いです。
これらの背景から、オストメイトやストーマの存在や配慮について社会的認知が遅れ、理解が充分に進んでいないことが問題を引き起こすこともあります。例えば、ストーマを造設している方は、利用しやすい機能が備わっているバリアフリートイレを使うことがあります。しかし、バリアフリートイレが必要ということが外見上は分からないので、使用すること自体を不審がられたり、注意されたりするケースが残念ながらあるのです。
※『2020年度身体障碍者手帳交付台帳登録数』ぼうこう・直腸機能障害総数より
オストメイトマークを見かけたら?
オストメイトマークを見かけたらどうすればよいでしょうか? 前述したように、オストメイトマークはバリアフリートイレに表示されていたり、ストーマを造設している人(オストメイト)が身に付けています。
バリアフリートイレについては、必要としている人が気持ちよく利用できるように、外見上は必要なさそうな方も、バリアフリートイレが必要な場合があるという認識はぜひもっておいてください。
また、オストメイトマークを身に付けている方が、体調が悪そうな場合や困っているようにみえる場合、ぜひ「大丈夫ですか?」と声をかけて必要なサポートがないか聞いてみてください。ただし、通常時であれば、特別な行動は不要でしょう。
オストメイトマークのストラップの役割は?
ストーマを造設している方(オストメイト)は、オストメイトマークを身に付けることを検討してみてはいかがでしょうか? ご自身にストーマがあるということを表明しておくことで、日常生活のなかで、必要な理解や配慮を受けやすくなります。また、急な体調不良や事故などの緊急時での適切な対応や処置にもつながります。
常にオストメイトマークを身に付けていることに抵抗がある方は、バリアフリートイレを活用する際など、理解と配慮が必要な場面だけに利用することももちろん可能です。
オストメイトマークが適切に利用され、広く理解されることは、ストーマやオストメイトへの社会的認知や適切な配慮にもつながります。本記事がこのことを知ってもらうきっかけに少しでもなればと思います。ストーマを造設している方はオストメイトマークの利用をぜひ検討してみてはいかがでしょうか?
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